CHB

site : Chiba
project architect : Nobuaki Doi
purpose : Housing District
site area : 306.60 sqm
foot print : 139.65 sqm
total floor area : 155.85 sqm
stories : 2F
structure : W
completion : competition
 
 

 

 

 

 

 

 
 
境界を耕す家
現在の住宅地では、建物の廻りにカーポート、設備機械、自動車・自転車や、ゴミ箱に至るまで生活に必要なものであふれています。また、隣地境界線上には、各種素材でつくられたフェンス・塀などが設けられ、隣戸間の離れを2分し、狭く使いにくい境界環境がつくりだされています。隣地廻りの空間状況が変わらないままでは、今までに見たことのある住宅地の風景をつくりだすことになります。風景がつくりだされている場所には、固有の空間の使い方や振舞いがあります。隣地境界線付近の領域を、動的に「使う」空間として住宅地を計画することが新しい風景へとつながる条件になると考えます。
 
計画では、高さ3.0mに抑えられた低層の建物を、隣戸どうし0.9mずつセットバックさせた1.8mの空間を小径としてつくり出すことを配置のルールとしています。高さ3.0mの低層部分は、セットバックラインから1.8m幅内まで設定し、回廊のようにぐるりと敷地を取囲むように配置されます。回廊から敷地内側は、各住戸の用途に応じて、必要な面積と室内高さ、配置によりフレキシブルに計画することができます。庭のかたちも大小さまざまに分割することができます。また、境界線上の小径は、建物へのサブアプローチや開口を通した出入口を設けることができ、住戸以外の用途をもった室内にダイレクトアプローチが可能になります。
 
Cultivete housing boundaries